関西・大阪文化力会議が1月18日開催され、1,200人が参加。エズラ・ヴォーゲル氏(米ハーバード大学名誉教授)、李御寧氏(元韓国文化相)による基調講演と2つの分科会を開催。活発な議論が繰り広げられた後、「中之島宣言」を採択した。
基調講演スピーカー プロフィール
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エズラ・ヴォーゲル(Ezra Feivel Vogel)
1930年生まれ。1950年オハイオ・ウェスリアン大学卒業。アメリカ陸軍に2年間勤務の後、1958年ハーバード大学社会関係学科で博士号を取得。
1960年イェール大学精神医学部助教授を経て、1961年ハーバード大学の博士研究員として中国の歴史の研究に従事。
1964年からハーバード大学講師、1967年にハーバード大学教授(社会学)。
同大学内で、東アジア研究所長、東アジア研究評議会議長、日米関係プログラム所長、フェアバンク東アジア研究センター所長などを歴任。
1993~95年、CIA国家情報会議(CIAの分析部門)東アジア担当国家情報官。
2000年にハーバード大学を退官、以降、鄧小平による中国の改革の研究を本格化させている。
著書に『日本の新中間階級―サラリーマンとその家族』、『中国の実験―改革下の広東』、『ジャパン・アズ・ナンバーワン―アメリカへの教訓』、『ジャパン・アズ・ナンバーワン再考―日本の成功とアメリカのカムバック』など多数。
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李 御寧(イ オリョン)氏
韓国初代文化大臣、奈良県立大学名誉学長
1934年生まれ。ソウル大学校国文科卒、同大学院修了、大学院碩士。文学博士。朝鮮日報などの論説委員、梨花女子大学教授、碩学教授、記号学研究所長を経て同大学学術院名誉碩座教授・中央日報社常任顧問、(財)韓中日比較文化研究所理事長。
1989年、盧泰愚大統領の政府で初代文化相に任命された。
2000年、新千年準備委員会委員長(大統領直属)。
日本語で書かれた著書『縮み志向の日本人』(1982年)は従来の比較文化論が日本と西洋の比較を中心としているのに対し、日韓の比較を通じた独特の日本文化論を展開して話題を呼びベストセラーとなった(国際交流基金大賞を受賞)。
2009年、『蛙はなぜ古池に飛びこんだか』により正岡子規国際俳句賞スウェーデン賞受賞。その他の著書に『恨の文化論 韓国人の心の底にあるもの』、『俳句で日本を読む 』、『ふろしき文化のポスト・モダン 日本・韓国の文物から未来を読む』 など。韓国では『李御寧全集』(22巻)のほか多数の著書がある。